人事評価ってどう高めるべき?社内イベントと人事評価の関連性
Mリーガーを呼ぶ麻雀大会、プロを招くeスポーツ大会…。株式会社ボードルアは、活発な社内イベントで知られています。
一方で、社員からは「イベントに参加しないと評価が上がらないのでは?」という声が聞かれることもあります。
この疑問を明らかにするため、私たちは「イベントに積極的には参加せず、プロジェクトの成果を重視するエンジニア」と、「評価制度をよく知る技術部長」の二人にインタビューしました。
そこで明らかになったのは、イベント参加自体が評価に「直結」するわけではないこと、しかし、それがエンジニアとしてより良い機会を掴むための「近道」として機能しているという実態でした。
イベント参加とキャリア形成の、本当の関係性についてレポートします
「イベント不参加だと評価されない」は本当か?
エンジニア森の場合:「イベント不参加」を貫く
まず話を聞いたのは、社内活動よりもプロジェクトでの成果を重視する10年目ベテランエンジニアの森です。
――― 単刀直入に伺います。ボードルアでは、社内イベントに参加しないと人事評価が上がらないというのは本当ですか?
森: ああ、その噂ですか。結論から言うと、そんなことはないですよ。
森: 僕も入社して最初の頃は、付き合いでいくつか参加していましたが、今は自分の時間を優先し、ほとんど顔を出していません。
――― それで、評価に影響は…?
森: 全く。僕は僕で、任されたプロジェクトでの成果と、自身のスキル向上に集中しました。会社はその業務成果をきちんと評価してくれて、先日の昇給も満足のいくものでした。だから、強制参加なんてことはあり得ません。
「間接的に繋がる」技術部長が明かす評価の背景
森の話は噂を真っ向から否定するものでした。ですが、話はそれで終わりませんでした。
私たちはその背景をさらに知るため、評価制度をよく知る技術部門のトップである伊藤部長にも接触しました。
直接評価ではないが、「キャリアの機会」に影響する仕組み
――― イベント参加と人事評価は、本当に関係ないのでしょうか?
伊藤: うーん…『関係ないです』と言い切ってしまうと、少し語弊がありますね。もちろん、直接的には全く関係ありません。
伊藤: まず、はっきりさせておきましょう。社内レクリエーションなどに参加したからといって、それ自体が評価ポイントになって昇給に繋がることは絶対にない。これは断言します。
では、何が「語弊がある」のでしょうか。ここから、伊藤部長は評価と機会の関係性について話し始めました。
伊藤: 評価には直接結びつかない。ただし、間接的に繋がりうるのです。考えてみてください。イベントに顔を出すと、どうなりますか?
- [メリット1] 普段仕事で関わらない様々な部署・役職の人に顔と名前を覚えてもらえる。
 - [メリット2] 重要な新規プロジェクトや人気案件の増員の話が出た時に、「あの人がいるぞ」と名前が挙がりやすくなる。
 - [結果] より上質な経験が積めるプロジェクトにアサインされ、エンジニアとしての市場価値が上がる。
 
伊藤: その上がった市場価値(業務成果)が、最終的に人事評価として反映される、という仕組みです。
結論:イベントはチャンスを掴むための「ショートカット」だった
今回のインタビューで明らかになったのは、「イベントに参加しなければ評価されない」という噂が誤りであるということです。
エンジニアとしての成果さえ上げていれば、森のように着実に評価を上げることは可能です。
しかし同時に、イベント参加は「上質な機会を得るための最短ルート」として機能していることも分かりました。
ボードルアの社内イベントは、社員の忠誠心を試す『踏み絵』ではなく、
自らのキャリアを加速させるための『ショートカット』だった、ということだと感じました。