チームで学んだリーダーシップと技術の両立
エンジニア」と聞くと、一人で黙々とPCに向かい、高度な技術を追求する「職人」のような姿をイメージしませんか?
私も入社前はそう思っていました。
しかし、ITインフラ、特に私たちが参画するプロジェクトは、決して一人では成り立ちません。
お客様、他社のエンジニア、そして何より自社の「チーム」と共に、
一つの大きなプロジェクトを動かしていきます。
入社数年目、私はあるプロジェクトで「リーダー」を任されました。
ボードルアは平均年齢27歳。「若い人を信じて任せる文化」があり、
20代でリーダー職に抜擢されるのは珍しくありません。
技術力には「ボードルアカレッジ」や現場経験で自信がついてきた頃でした。
しかし、リーダーになった瞬間、私は大きな壁にぶつかったのです。
それは、「技術者としての自分」と「リーダーとしての自分」のジレンマでした。
今回は、私がその壁をどう乗り越え、
「技術」と「リーダーシップ」の両立を学んだのか、そのリアルな経験をお話しします。
壁にぶつかった日:「どっちつかず」の焦り
リーダーを任された当初、私は「リーダーとは、チームで一番技術ができる人間でなければならない」と強く思い込んでいました。
しかし、現実は甘くありません。
技術的な焦り
メンバーから高度な技術質問が飛んできた時、即答できない。「リーダーなのに…」と焦りました。
最新技術のキャッチアップもしたいのに、自分の勉強時間が確保できません。
管理業務の重圧
自分の構築作業(技術的なタスク)に没頭していると、メンバーの進捗管理やメンタルケアが疎かになる。
「A君、最近元気ないな」と気づいた時には、すでに対応が遅れていたり…。
「調整」という名の新業務
リーダーのミッションには、お客様との仕様調整、他ベンダーとの折衝など、「技術以外の調整業務」が想像以上に多くありました。
「自分の技術も磨きたいのに、管理業務に追われて中途半端だ」
「技術者としても、リーダーとしても、自分は失格なんじゃないか」
そんな焦りと葛藤だけが募る日々でした。
転機:チーム開発で学んだ「リーダーシップ」の本当の意味
そんな私が余裕を失っていた時、ある大規模なシステム移行プロジェクトが動いていました。
技術的な難易度も高く、プレッシャーは最大級でした。
いつものように一人で技術課題を抱え込み、
深夜まで検証していた私に、上司が声をかけてくれました。
「リーダーの仕事は、一人で全部やることじゃない。チームの力を最大化するのが仕事だろ?」
当たり前の言葉でしたが、当時の私にははっとさせられる衝撃でした。
そのプロジェクトを通じて、私は「リーダーシップ」の本当の意味を学び直しました。
1. 技術は「独占」せず「共有」する
「自分が一番できなければ」という思い込みが、私を孤立させていました。
そこで、私が知っている技術は積極的にメンバーに教え、
逆に私が知らない分野は「ここは君に任せる」と権限を委譲しました。
ボードルアには「共に成長する姿勢」が文化として根付いています。
自分が講師となって社内勉強会を開いたり、メンバーと一緒に調べたりすることで、
チーム全体の技術力が底上げされ、結果的に自分の負担も減ることに気づいたのです。
2. リーダーの「技術」とは、「技術的な意思決定」である
リーダーが持つべき「技術力」とは、コーディングの速さや知識の量だけではありませんでした。
- お客様の「本当の課題」は何か?
 - その課題に対し、チームが持つ技術(A君のサーバー構築スキル、Bさんのネットワーク知識)をどう組み合わせれば最適か?
 - 技術的なリスクをどう回避するか?
 
こうした「技術を”軸”にした意思決定」こそが、リーダーに求められる核心的な「技術」なのだと痛感しました。
ボードルアだから「両立」に挑戦できた
この学びを実現できたのは、ボードルアならではの環境があったからこそです。
「育てる仕組み」の活用
自分の技術力アップは、引き続き「ボードルカレッジ」の応用研修を活用。
一方で、メンバーの育成もカレッジの仕組みを利用することで、OJTの負荷を分散できました。
「風通しの良さ」というセーフティネット
平均年齢が若く、年齢が近いからこそ、私も上司に弱音を吐けましたし、
メンバーも私に悩みを相談しやすかったと思います。
オフィスの「ゴロゴロルーム」での雑談が、チームの信頼関係を築く上で大いに役立ちました(笑)。
「プロジェクト」という最高のトレーニングジム
お客様の最前線という「実践の場」で、技術とリーダーシップを同時に鍛えられる。
これほど早く成長できる環境は、ボードルアならではだと感じています。
まとめ
「技術」と「リーダーシップ」は、対立するものではありませんでした。
「技術」という確かな軸足を持ちながら、いかに「チーム」の力を引き出すか。
その両輪を回すことが、ITインフラエンジニアの市場価値を最大化するのだと、今は確信しています。
技術を極める「スペシャリスト」でありながら、チームを導く「リーダー」でもある。
ボードルアには、若いうちからその両方に挑戦できる環境と、支えてくれる仲間がいます。
あなたも「技術力」と「人間力」を掛け合わせ、市場価値の高いエンジニアへと成長しませんか?